2025年11月10日
「キャップバックス」は成人(特に高齢者や肺炎球菌による疾患リスクの高い方)を対象に開発されたワクチンです。21種類(“21価”)の肺炎球菌血清型に対応しています。
これまで成人向けに使われていた主な肺炎球菌ワクチンには、以下のようなものがあります。
ニューモバックス(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン:PPSV23)
「キャップバックス」が優れているポイント
・血清型カバー率が高い:日本人成人の市中肺炎原因菌として報告されている血清型のうち約71.9%、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)原因菌の約80.3%をカバーしていると報告されています。
・長期にわたって効果が期待できます。従来のニューモバックスはその点がやや劣るとされています。
・成人に特化して開発:成人の肺炎・侵襲性肺炎球菌感染症を予防することを目的としています。
・成人では原則1回でよいとされています。
接種対象:高齢者(65歳以上)や、肺・心臓・腎臓・免疫系などに基礎疾患がある成人など、リスクの高い方。
接種回数:1回
他の肺炎球菌ワクチンを過去に接種している場合:ニューモバックスを過去に接種された方は、少なくとも1年以上あけて接種
2025/11時点では、キャップバックスは 定期接種(公費負担対象)ではなく、任意接種(自費)です。
当院での接種費用は15,400円(税込) です。
高齢の方、慢性肺疾患・心疾患・糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方は、肺炎球菌感染症・重症化リスクが高いため、効果の高いキャップバックスがお勧めです。
もちろん他のワクチン(プレベナー20など)でも予防効果がありますので、ご希望の方はそちらも選択肢に入ります。詳しくは以下をご覧ください。