2021年12月17日
感染性胃腸炎が増加してきています。
・感染性腸炎とは
最近やウイルスによる感染症です。ウイルスによるものが多く、毎年秋から冬にかけて流行します。
・原因と感染経路
ウイルスや細菌が原因となり、代表的なものにはノロウイルス、ロタウイルスなどあります。
感染経路は病原体が付着した手で口に触れることによる接触感染、汚染された食事による経口感染があります。
・症状
原因となる病原体により異なりますが、主におう吐、下痢、発熱、腹痛などです。程度は軽症のものから、入院が必要なものまで様々です。
・診断
症状や状況から診断します。ノロウイルスの場合には抗原検査キットで診断することが可能ですが、
3歳~64歳の方は保険適応とならず、自費になります。
・治療
ウイルス性の場合には特別な治療はなく、症状に応じた治療がおこなわれます。乳幼児や高齢者は脱水になりやすいので、ひどければ早めの医療機関受診が大切です。水分摂取が不可能であり、状態がよくない場合には入院が必要となることもあります。
細菌性の場合も多くは特別な治療は必要ありませんが、状態に応じて抗生剤による治療が必要となることもあります。
・予防
トイレの後や、料理、食事の前には石鹸で良く手を洗いましょう。下痢やおう吐物を処理する際には手袋やマスク、エプロンを使用し、処理後は十分に石鹸で手を洗いましょう。
ノロウイルスに対してはアルコールによる消毒は無効です。ハイターを薄めたもの(次亜塩素酸ナトリウム)で消毒しましょう。
0.02%・・・環境消毒*に使用
0.1%・・・おう吐物・ふん便が付着した場合の処理に使用
*家庭や施設において、発生時にトイレのドアノブや手すりなど、多くの人が触れる場所の消毒に使用
(注)次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食させるため、金属部分に使用した場合は10分程度たったら水拭きしてください。また、塩素ガスが発生することがあるので、使用時は十分に換気をしてください。
濃度(希釈倍率) | 希釈方法 |
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0.02%(200ppm) | 2リットルのペットボトル1本の水に10ml (原液をペットボトルのキャップ2杯) |
0.1%(1000ppm) | 500mlのペットボトル1本の水に10ml (原液をペットボトルのキャップ2杯) |