はら内科医院 内科・内視鏡内科・消化器内科・肝臓内科

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貧血

貧血について(鉄欠乏性貧血など)

「最近、体が重い」「階段で息が切れる」……。そんな症状、単なる疲れだと思っていませんか?実はその影に、「貧血」が隠れているかもしれません。
貧血は、血液検査で数値が出るまでは「ただの体調不良」として見過ごされがちですが、放置すると全身の臓器に負担をかける侮れない状態です。

●貧血とは?|体の中が「酸欠」になっている状態です

 血液の中には、酸素を運ぶ「ヘモグロビン」という大切なタンパク質があります。貧血とは、このヘモグロビンの量が減り、体内の酸素運搬機能が低下した状態を指します。いわば、体全体が「酸欠」になっているようなもの。酸素が十分に行き届かないことで、心臓や脳をはじめとする全身の臓器が悲鳴を上げているのが、貧血の正体です。

●貧血の症状|「これって貧血?」セルフチェック

 貧血の症状は多岐にわたります。中には「これも貧血のせいだったの?」と驚かれるような意外な症状もあります。
・全身の疲れ  :疲れやすい、体がだるい、立ちくらみ、朝起きるのが辛い
・呼吸・循環器 :動悸(胸がドキドキする)、息切れ、胸の痛み
・脳・神経   :めまい、頭痛、強い眠気、集中力の低下
・見た目・その他:顔色が悪い、爪が割れやすい(スプーン状爪)、口内炎、味覚異常

【知っていますか?】氷を無性に食べたくなる「氷食症」 鉄分が不足すると、なぜか無性に氷をバリバリ食べたくなることがあります。これも貧血特有のサインの一つです。

●貧血の原因|「鉄分不足」だけではありません

「貧血=レバーやほうれん草を食べれば治る」と思われがちですが、実は原因は一つではありません。大きく分けると以下の3つのパターンがあります。
・赤血球がうまく作れない
材料不足(鉄分、ビタミンB12、葉酸などの欠乏)
工場の故障(骨髄疾患、腎機能の低下など)
・赤血球が失われている(出血)
女性の場合:月経(生理)による出血、子宮筋腫など
男女共通:胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸がんなどの消化管出血
・赤血球が壊されている(溶血)
自身の免疫異常などにより、血液が壊れてしまうタイプ

※重要: 最も多いのは鉄欠乏性貧血ですが、その裏に胃がん大腸がんなどの重大な病気が隠れていることもあります。「たかが貧血」と自己判断せず、原因を突き止めることが何より大切です。

●貧血の診断|数値で体の状態を可視化します

 診断は少量の採血で行います。主にチェックするのは以下の3つの項目です。
・赤血球数: 酸素を運ぶ細胞の数
・ヘモグロビン(Hb): 酸素を運ぶタンパク質の濃度(最も重要な指標)
・ヘマトクリット(Ht): 血液全体に占める赤血球の割合
これらに加え、体内の「貯蔵鉄(鉄の備蓄)」を示す「フェリチン」という数値を測ることで、隠れた鉄不足(潜在的鉄欠乏)まで詳しく調べることが可能です。

●貧血の治療|「貯金」が貯まるまでじっくりと

 原因に合わせて適切なアプローチを行います。
〇原因疾患の治療
消化管の出血や婦人科疾患が原因であれば、まずはその根本治療を優先します。
〇鉄剤による治療
最も多い鉄欠乏性貧血の場合は、お薬(鉄剤)や食事療法で改善を図ります。
・内服期間の目安: 数値が正常に戻っても、体内の鉄の貯金(フェリチン)が満タンになるまで、通常3〜6ヶ月程度継続することが推奨されます。途中でやめると、すぐに再発してしまうケースが多いためです。
・副作用への対応: 鉄剤を飲むと吐き気や便秘が出ることがあります。その場合は、お薬の種類を変えたり、シロップ剤や注射(点滴)に切り替えたりと、患者さんのライフスタイルに合わせた方法をご提案します。

●ひとりで悩まず、まずはご相談ください

 貧血は徐々に進行するため、体がその状態に慣れてしまい「これが自分の普通だ」と思い込んでいる方が少なくありません。治療を始めると「あんなに体が重かったのが嘘のよう!」と驚かれる方も多いです。

少しでも気になる症状があれば、いつでもお気軽に当院へご相談ください。