はら内科医院 内科・内視鏡内科・消化器内科・肝臓内科

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大腸ポリープ

大腸ポリープとは?がん化のリスクと切除の基準、予防について

大腸がんは現在、日本人にとって非常に身近な病気ですが、実は予防ができるがんでもあります。その鍵を握るのが大腸ポリープの早期発見と治療です。 このページでは、大腸ポリープの種類やがん化のリスク、検査を受けるべきタイミングについて分かりやすく解説します。

●大腸ポリープとは?放置しても大丈夫?

 大腸ポリープとは、大腸の粘膜がいぼ状に盛り上がった病変の総称です。 ポリープ自体は良性であることが多いですが、放置するとがんになるタイプとがんにならないタイプがあるため注意が必要です。

■大腸がんの芽「腺腫(せんしゅ)」

大腸ポリープの約80%を占めるのが「腺腫」です。これはがんの予備軍であり、数年かけてゆっくりと大きくなり、その一部ががん化していきます。
・リスクの目安: ポリープが大きくなるほどがんが含まれる確率が高まります。特に10mm(1cm)を超えるとがん化のリスクが急増するため、早期の切除が推奨されます。

■見つけにくい「デノボがん」の恐怖

通常、がんはポリープを経て成長しますが、まれに正常な粘膜からいきなり発生するデノボがんというタイプがあります。
・特徴: 平坦(平ら)であったり、中央がくぼんでいたりするため、従来の見落とされやすい形状です。
・危険性: 早期から粘膜の深い層へ潜り込む(浸潤)性質があり、悪性度が高いのが特徴です。当院では最新の内視鏡機器を用い、こうした微細な変化も見逃さない丁寧な観察を行っています。

●大腸がんになりやすい人の特徴(危険因子)

 大腸がんは生活習慣と密接に関係しています。以下の項目に当てはまる方は、一度検査を検討してください。
・年齢: 40歳を超えるとリスクが上がり始め、50歳以上で急増します。
・家族歴: 血縁者に大腸がん・ポリープを経験した人がいる。
・食生活: 赤身肉(牛肉・豚肉)や加工肉(ハム・ソーセージ)の摂取が多く、野菜(食物繊維)が不足している。
・体格・習慣: 肥満傾向にある、お酒をよく飲む、タバコを吸う。
・運動: 日常的に体を動かす機会が少ない。

●切除すべきポリープの判断基準

内視鏡検査で見つかったポリープを切るべきか、様子を見るべきかは、最新のガイドラインに基づいて慎重に判断します。

■ 腫瘍性大腸ポリープ(がん化の可能性があるポリープ)

腫瘍性ポリープは、将来がんに進行する可能性があるため、基本的に切除が勧められます。
・6mm以上のポリープは、5mm以下のものと比べてがんが含まれる頻度が高い
・腺腫とがんの区別が内視鏡だけでは困難なことが多い
これらの理由から、内視鏡的切除(ポリープ切除術)が強く推奨されています。
また、5mm以下の小さな病変でも、
・平坦または陥凹している
・腫瘍性か非腫瘍性か判断が難しい
といった場合には、将来のリスクを考えて切除が望ましいとされています。

■非腫瘍性大腸ポリープ(がん化しにくいポリープ)

非腫瘍性ポリープには、
・過誤腫ポリープ
・炎症性ポリープ
・過形成ポリープ
などがあります。これらは腫瘍性ポリープに比べてがん化の可能性が低いため、通常は経過観察で問題ありません。ただし、
・出血の原因になっている
・腸重積を起こす可能性がある
・腺腫やがんとの鑑別が難しい
といった場合には、切除の対象となることがあります。

●「便潜血検査」と「大腸内視鏡検査」の違い

多くの方が健康診断で受ける便潜血検査は、あくまで目に見えない血が混じっていないかを調べるスクリーニング検査です。

■ 便潜血検査を定期的に受けましょう

職場健診や市町村の健康診断で行われる便潜血検査は、大腸がんの早期発見に非常に有効です。
・便潜血検査が「陽性」だったら: 痔のせいだろうと放置するのが一番危険です。陽性判定は大腸のどこかで出血が起きているサインです。必ず精密検査として大腸内視鏡検査を受けてください。
・便潜血検査が「陰性」でも安心できない理由: 早期がんや、平坦なポリープは出血しにくいため、便潜血検査では異常なしと出てしまうことが多々あります。

■ 大腸内視鏡検査を受けましょう!

40歳を過ぎたら、一度は大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
大腸がんは、早期の段階ではほとんど自覚症状がありません。しかし、40歳を境に大腸がんによる死亡率は急激に上昇します。近年では、便潜血検査に反応しにくい平坦陥凹型の大腸がんも増えており、内視鏡検査でしか見つからないがんも少なくありません。
腺腫や早期がんの段階で治療できれば、
・がんの予防が可能
・がんであってもほぼ100%完治が期待できます

一方、症状(血便、腹痛、体重減少など)が出てから発見された場合、約20%で他臓器への転移がみられ、治療が難しくなることがあります。

増加する大腸がんと生活習慣の見直し

 近年、胃がんは減少傾向にある一方で、大腸がんの患者数は急増しています。その背景には、
・食生活の欧米化
・運動不足
・喫煙・飲酒習慣
・大腸癌検診の受診率の低さ
などが関係していると考えられています。
禁煙・節酒を心がけ、食べ過ぎを避け、食物繊維を多く含む食事と適度な運動を取り入れることが、大腸がん予防につながります。

●大腸がんで命を落とさないために

 現在、大腸がんはがん死亡原因の女性で第1位、男性で第2位と非常に高い順位にあります。しかし、大腸がんは早期に発見できれば、ほぼ100%完治が期待できる病気でもあります。
・早期発見のメリット: お腹を切る手術ではなく、内視鏡による体への負担が少ない治療で完治が可能です。
・放置のリスク: 自覚症状(血便、腹痛、便が細くなるなど)が出てからでは、すでに他の臓器へ転移しているケースが約20%にのぼります。

当院の検査のこだわり

 「大腸検査は痛そう、怖い」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。当院では、鎮静剤(眠り薬)の使用や、最新の細径スコープの導入により、「苦しくない・痛くない内視鏡検査」を追求しています。

●まとめ:あなたの健康を守る第一歩

 大腸がんは、生活習慣の改善(禁煙、節酒、運動)である程度のリスクを下げられます。しかし、最も確実な予防法は、「ポリープのうちに見つけて芽を摘むこと」です。
40歳を過ぎた方、健康診断で指摘を受けた方、お腹の調子が気になる方。 まずは一度、当院へご相談ください。丁寧なカウンセリングと精密な検査で、あなたの不安を解消します。