はら内科医院 内科・内視鏡内科・消化器内科・肝臓内科

MENU

CLOSE

はら内科医院

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体が低酸素状態になる病気です。

この病気が疑われる人は

  • 周りからいびきを指摘される
  • 夜によく目が覚める(息苦しくなる)。
  • 起きた時に頭痛や倦怠感がある
  • 日中に眠くなる

などがあります。

 

・病態

  • 閉塞型:口や鼻から肺の入り口である声帯に至る空気の通り道が細くなるために発生する
  • 中枢型:呼吸を調整する脳の働きが低下するために発生する
  • 2つの混合型

に分けられますが,閉塞型が大部分を占めます.

閉塞型の原因のひとつは肥満です.睡眠中にはのどの緊張が緩むため,正常の人でも空気の通り道が細くなりますが,呼吸が止まるまでには至りません.しかし肥満の人では,のどへの脂肪沈着が増加するために空気の通りが悪くなります。.

また肥満がなくてもアゴの骨格(下顎骨が小さいなど)や、のどの奥の構造(扁桃腺や口蓋垂が大きいなど)によっては無呼吸の原因となります.また,飲酒や睡眠剤の内服はのどの緊張を緩める作用があり,無呼吸を増加させる可能性があります.

 

・合併症と予後

睡眠中の低酸素や日中の眠気などによるストレスのために,高血圧,脳卒中,心筋梗塞、糖尿病,高脂血症も合併しやすくなることが知られています。これらの合併症により,明らかに寿命が短いことも報告されています.さらに昼間の眠気は様々な事故につながります.

・診断、治療

診断には簡易検査と、脳波を含めた精密検査の2種類があります.簡易検査は自宅で行う検査です。精密検査は医療機関に一泊入院しておこなっていましたが、最近では自宅での検査が可能です。

まず簡易検査を行い、そのAHI(1時間あたりの無呼吸低呼吸の回数)により以下に分類します。

・AHI  5未満: 睡眠時無呼吸症候群ではない
・AHI  5~15: 軽症
・AHI  15~30:中等症
・AHI  30以上:重症

重症度に応じて、以下のような治療計画を立てます。

【AHIが15~39】精密検査に進みます

【AHIが40以上】すぐに治療を開始します。

精密検査の結果、AHIが20以上の場合、CPAP治療の適応になります。

 

その他、口腔内のチェックや合併症検査をおこない、異常があればこれに対する治療が必要となる場合もあります。