はら内科医院 内科・内視鏡内科・消化器内科・肝臓内科

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糖尿病

●糖尿病とは?

血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が高い状態が続く病気です。インスリンの働きが悪くなったり、インスリンが少なくなったりすると血糖値が上昇し、様々な合併症を引き起こします。

●治療しないとどうなるの?

さまざまな合併症を引き起こします。特徴的な合併症として以下の3つがあります。

☆三大合併症
①糖尿病性神経障害
手足の感覚が鈍くなり、しびれや痛みが起こります。

②糖尿病性網膜症
眼の網膜に障害が起こります。

③糖尿病性腎症
腎臓の機能が低下します。腎不全になると透析が必要になります。

糖尿病があるとほかの病気が進行しやすくなります。また免疫力が低下するため、細菌に感染しやすくなり、感染すると悪化しやすくなります。

●どんな検査をするの?

血液検査で血糖値とHbA1cを調べて糖尿病の状態を評価します。血糖値は変動しやすいため、糖尿病のコントロールを調べるときはHbA1cを用います。

・血糖値(正常の人)
空腹時血糖     110mg/dl未満
食後2時間血糖値  140mg/dl未満

・HbA1c
過去1-2か月の血糖コントロールの状態を示します。
血糖正常化を目指す目標  HbA1c 6.0未満
合併症予防のための目標  HbA1c 7.0未満
治療強化が困難な時の目標 HbA1c 8.0未満

●どんな治療をするの?

食事療法、運動療法、薬物療法が柱になります。
まずは食事療法、運動療法を行い、それでも改善しない場合には薬物療法を追加します。

●食事療法とは?

・必要エネルギー
適正な体重を維持して、カロリーをコントロールしましょう。
目安:男性1400-2000kcal、女性1200-1800kcal(体型や活動性により異なる)

・栄養バランス
各栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)をバランスよく摂取しましょう。間食を避けて、食事はよく噛んでゆっくり摂取しましょう。また血糖値の上昇が緩やかな食品を摂取しましょう。

●運動療法とは?

運動することでエネルギーを消費し、血糖値を下げられます。またインスリンの効果上昇も期待できます。
ウォーキング、軽いランニングなどの有酸素運動に加えて、筋力トレーニングも併せて行うと効果的です。
無理せず、続けられる範囲でおこないましょう。

 

●薬物治療とは?

①α-グルコシダーゼ阻害薬
小腸での糖の分解・吸収を抑えて血糖の上昇を抑制します。

②ビグアナイド薬
肝臓から等の放出を抑え、インスリンの効果を上げます。

③DPP-4阻害薬
インクレチンというホルモンの働きを強化してインスリン分泌を促進します。

④スルホニル尿素薬
膵臓からのインスリン分泌を促します。

⑤即効型インスリン分泌促進薬
服用後すぐにインスリン分泌を促進します。

⑥SGLT2阻害薬
血液中の糖を腎から尿へ排出します。

⑦GLP-1作動薬
インスリン分泌を促進します。

●低血糖とは?

血糖値が低くなりすぎると低血糖の症状が出現することがあります。

・血糖値
60-70mg/dl以下 :動悸、発汗、手指のふるえ
50mg/dl未満  :眠気、生あくび、めまい、強い倦怠感
30mg/dl未満  :けいれん、意識消失、昏睡

低血糖症状が見られた場合はすぐに糖分を摂取してください。症状が重篤な場合はすぐに医療機関に相談しましょう。